Minstrel☆Sanctuary

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rainy

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by minstrel1209 | 2007-05-31 20:55 | scene

 so far  


繋がつてゐるはずの花筏かな

宙廻り出すとき鶯のアリア

ぼうたんに海の匂ひの雨が降る

修司忌のスポットライトに誰もゐず

青嵐オセロの白が埋めてゆく

海に来て海まだ遠き夏の蝶



河7月号 2007
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by minstrel1209 | 2007-05-20 20:22 | poem

はつなつ


ロダンの首泰山木は花得たり          角川源義


2003年3月、大阪梅田で「ロダン展」が開催された。折しも世界は非難轟々のままイラク戦に突入。かつて誰もが感じたことのないほどの無力感に侵されていたころ。何か出来ることがないのだろうかと『考える人』と共に煩悶し、エイリアンのごとき『カレーの市民』達から「それで、おまえはどうなのだ」と詰め寄られ、責められ、このまたたきの間にも戦いの犠牲になっていく人々の傷みを思いつつ、『ダナイード』の悲嘆をただ嘆くことしかできない非力。自分の身体が自分のものではないくらいもどかしい。かの地から飛来する黄沙がひたすら息苦しく、春の訪れを率直に喜ぶことなどできない。

 為す術もなく辿り着いたのは『シュゾン』と呼ばれる少女と見紛う女の頭部。ひとめで心を奪われた。彼女の無垢の目が見つめるのはいったい何。この作品に出遭った瞬間、源義先生の一句が流星のごとく時空を超えて心に飛び込んできた。切れば血の滴るような作品として。
イラク戦が唐突に終結を宣言、全く心の整理のつかない初夏、遊歩道の泰山木がまさに花を得た。白を極めた白磁に漂う透明感。ときに誇り高い香りを放つ小径に佇み、先生の一句を幾度も唱えながら逍遙していると、ロダンが作品に生命を吹き込もうとした灼熱の工房さえ見えてくる。神に近く、民に近いロダン。ロダンこそが孤高の泰山木に相応しいと確信できる。源義先生のお導きで、遙かな泰山木に一歩近づけただろうか。





河10月号   角川源義一句鑑賞  2003




角川源義 1917-1975  角川書店創業者
 「抒情の恢復」「一本の緑樹の見事な成長を夢見」て
 昭和33年12月俳誌『河』創刊 
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by minstrel1209 | 2007-05-06 10:41 | review